勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録

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SENTENCED TO BE A HERO

コラボレーション記録

TVアニメ『勇者刑に処す』×TVアニメ『勇者のクズ』 コラボレーション記録

コラボビジュアル

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「勇者のクズ」漫画:
ナカシマ723先生 お祝いイラスト

「勇者のクズ」漫画:ナカシマ723先生 お祝いイラスト

ザイロ×ヤシロ スペシャル対談

2026年1月より放送開始のTVアニメ『勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録』とTVアニメ『勇者のクズ』。
本日は、お互いの世界で“勇者”として働いている「ザイロ・フォルバーツ」と「ヤシロ」をとある空間に召喚。暴力的なふたりに対し、体当たり取材を決行することとした。
時間の許す限り、互いの世界観を深掘っていく――。

ヤシロ:あんた誰だよ?

ザイロ:知るか。お前こそ誰だ?新しい魔王現象か?

ヤシロ:ああ?魔王?つまり……あんた、まさか勇者か?

ザイロ:たしかに俺は勇者だ。ってことはお前もか

ヤシロ:そーだよ、勇者だよ。くそ。同業かよ……なんだ?その感じだと、あんたのエーテル知覚って感じじゃないな。何がどうなってんだ

――それでは、インタビューを始めます。本日は宜しくお願い致します。

ヤシロ:うおっ。なんだ、変な声聞こえる

ザイロ:こういう魔王現象の権能か?面倒だな……

ヤシロ:おーいっ。誰か知らんけど、いますぐここから出せ!こんな人相の悪いやつと一緒の空間にいたくねえぞ!

ザイロ:お前にだけは言われたくねえよ

――これよりいくつかの質問をさせていただきますので、率直にお答えください。

ヤシロ:あっ!完全に無視されてる!

ザイロ:みたいだな。これ、暴れても帰れそうにねえな……

ヤシロ:うるせっ。俺は嫌だぞ。いますぐ帰る!絶対に帰る。帰せ、この誘拐魔!そういうのは犯罪なんだぞ。おいっ、あんたも一緒に合唱しろ!これから『誘拐魔は滅びろ!いますぐ改心してここから出せ!』の歌を歌うから

ザイロ:なるほど。たったいま、ひとつだけわかったことがある。重要な情報だ

ヤシロ:おっ。なんだなんだ?あんた、まさか名探偵か?

ザイロ:度を越したアホと一緒に誘拐されちまったみたいだ。それだけが、いま把握できる限り唯一の事実だな

ヤシロ:ぶっ殺すぞ!おいっ、俺が場を和ませようとジョークを言っただけで、なんだ?あんたのその陰気な態度は?仲良くなれそうにねえな!

ザイロ:ああ。そこだけは同感だな。俺も、お前とは仲良くなれそうにない

――まずはお互い、簡単な自己紹介からお願い致します。

ヤシロ:この変な声、喧嘩してみても無反応だな

ザイロ:無意味なことはよくわかった。仕方ねえ。とりあえず質問に答えていくか

ヤシロ:じゃ、この場のリーダーである俺からね

ザイロ:喧嘩するための小芝居をまだ続けるつもりか?それともお前の素がそれか?いいから先にやれ

ヤシロ:俺の名前はヤシロ。仕事は勇者。東京都内に住んでる。趣味はカードゲーム、特技は剣術。……こんな感じでいいか?

ザイロ:こっちの名前はザイロ・フォルバーツ。元軍人

ヤシロ:げ!俺、公務員とか軍人とかマジで嫌いなんだけど。『元』でよかったぜ

ザイロ:いまは、仕事はない。囚人だからな。そういうのって仕事じゃねえだろ。刑罰として、懲罰勇者をやってる。趣味は詩。特技はナイフ投げ

――では、次の質問です。お二人とも勇者ということですが、お二人にとって、勇者とはどのようなものだとお考えですか?

ヤシロ:は!いまさらだな。勇者なんて、最低のクズがやる仕事だ。魔王を殺して金を稼ぐ。殺人が仕事のクソ野郎だよ。……ザイロだったか。あんたもそう思うだろ?

ザイロ:お前の言うことはよくわからんが……まあ、俺の答えも大差はない。勇者……懲罰勇者は、一人残らず大罪人だ。最低のクズには違いないな。俺もそうだ

ヤシロ:そっちはどうか知らんけど、俺たちのところの『魔王』は人間だ。ただし、手術で超能力を使えるようになった、犯罪集団の親玉が『魔王』に指定される。そいつを殺して賞金を稼ぐ。それが勇者だ

ザイロ:こっちの魔王は……『現象』だ。『魔王現象』って呼ばれてる

ヤシロ:『現象』?台風とか地震みたいだな

ザイロ:そのくらいの規模の……とんでもない怪物だ。そいつを殺すのが勇者の役目、ってのはそっちと変わらない。ただ、俺たちは死ねない。殺されても生き返る。記憶や人格が摩耗して、自我が消えても解放されない。それが懲罰勇者で、俺たちの刑罰だ

ヤシロ:なるほど。だから刑罰で勇者ってわけか。死ねないから便利って思ったが、好きなことできねえんじゃ意味ねえな。囚人にお似合いの仕事だぜ、たしかに

ザイロ:ちっ。うるせえよ。だったら、囚人でもないのに勇者をやってるお前はなんだ?

ヤシロ:ああん?おいコラ、俺のデリケートな部分に触れたな!俺だって好きで勇者やってるわけじゃなくて、金さえ貯まれば南の島で悠々自適に生活するプランがあるんだよ!

ザイロ:めでたい考え方をしてやがる。自分から志願して勇者やってるようなやつに、ろくなやつはいない

ヤシロ:あ?言ってくれるじゃねえか……なんだ、やるか?

ザイロ:お前にその度胸があれば、受けてやってもいい

――喧嘩はやめてください。無意味です。

ヤシロ:それはこいつに言えよ。態度悪いのはこの懲罰勇者の方じゃないか?

ザイロ:さっきの喧嘩は小芝居だったが、お前のことはだんだん本気で不愉快になってきた

――次の質問です。勇者として、お二人には仲間がいると伺っています。どのような仲間なのでしょうか?

ヤシロ:仲間……って、同業者のことか?どいつもこいつも、ろくなやつらじゃねえよ。勇者ってのは人殺しのクズばっかりだからな

ザイロ:お前を筆頭に、か?

ヤシロ:ちょっと黙ってろ!話が進まねえだろ。えーと……まずは見境なしに市街地を爆破する《ソルト》ジョーだろ。常識ゼロで法律のこと何も知らない《もぐり》のマルタに……ああ。他人が死ぬときの悲鳴を録音するのが趣味の、《音楽屋》イシノオもいたな……

ザイロ:愉快な仲間たちだな。そいつらこそ牢屋にぶち込んだ方がいいんじゃないか?

ヤシロ:それな。マジで。常々俺もそう思ってる……いや待て。そっちこそどうなんだ?懲罰勇者って、刑罰っつったよな?お前の仲間こそ犯罪者ばっかりじゃねえのかよ

ザイロ:まあ……そうだよ。合ってる。犯罪者ばっかりだ

ヤシロ:そほらな!俺たちはまだ捕まってないぜ。だから犯罪者じゃない。あんたの仲間がどんなやつらか、正直に言ってみろ

ザイロ:……泥棒、詐欺師、殺人鬼、テロリスト……反乱に麻薬密売。そんなとこだな……言ってて頭が痛くなってきた

ヤシロ:ハハハ!勇者らしいメンバーじゃん!

ザイロ:……勇者刑ってのは死刑より重い刑罰だ。死刑囚以下のカスが揃ってることは認めるぜ

ヤシロ:それで、あんたは?何をやったんだ。その人相からすると、相当な罪だろ?

ザイロ:そいつは言えてる。図星だよ。《女神》殺しだ。……俺は、俺の信じてる……いや。俺を信じてた《女神》を殺した

ヤシロ:へーえ……そいつはずいぶん……傑作だな!あんた、相当に笑えるぜ。勇者になる資格は十分だ。今度、俺の友達に紹介してやってもいい

ザイロ:……は!嫌だね、遠慮させてもらう。お前の仲間もロクでもなさそうだ。聞いた感じ、カスばっかりじゃねえか

ヤシロ:せっかくの俺の好意を無視しやがって。やっぱりあんたのことは好きになれねえな

ザイロ:お前みたいなやつに好かれるのは御免だ

――一方でヤシロさん。あなたには、仲間以外にも弟子がいらっしゃるとか。そちらの方々についてもお聞かせください。

ヤシロ:弟子っつーか……金貰って剣術を教えてるだけだ。別に師弟ってわけじゃない

ザイロ:それは弟子だろうよ。弟子以外のなんなんだよ。その言いたくなさそうな感じからすると、やっぱりロクでもねえ連中なんだろ?

ヤシロ:うるっせえな……。傭兵まがいの連中に育てられた印堂、アーサー王の娘のセーラ、あとなんか……城ヶ峰って名前の、うるさくて騒がしくてやかましい珍獣

ザイロ:どんだけ騒がしいんだよ。ってか、ぜんぜん脈絡とか関連のない集団だな

ヤシロ:俺もそう思う。どいつもこいつも、あんまり関わりたくねえんだよな。カードゲームなら話は別だけど。できれば剣術の指導もやりたくない。なんか知らんけど、あいつらに剣術を教えると、いつも死ぬほど厄介なことに巻き込まれる気がするんだよな……なんでだ?

ザイロ:俺に聞くな

――交友関係についてはよくわかりました。お二人は魔王と戦う仕事をしているそうですが、どのような手段を用いて戦うのでしょうか?

ヤシロ:剣だな。魔王を殺すには、こいつが一番効率的だ。特に俺は剣術の達人だからな

ザイロ:自称・達人か。うんざりするほど見たな。そういうやつに限ってたいしたことねえんだよな

ヤシロ:あのなあ!実際、ホントにマジで達人なんだよ!なんで疑う?

ザイロ:お前の言動が、いかにも大口を叩いてるチンピラだからだ

ヤシロ:ちっ。言ってろ!いいか、俺の剣術の腕は超一流だし、《E3》を使えばもう完全に敵なしなんだよ

ザイロ:《E3》?

ヤシロ:薬の名前だ。エーテル・エフェクト・エンハンサー。体内のエーテルを増幅して、現実濃度を希釈することで、えーと……物理定義性を……まあ、ンな説明はどうでもいいよな

ザイロ:その感じ、お前自身もよくわかってねえだろ

ヤシロ:黙って聞けねえのか、あんたは!さっきからずっと一言多いんだよ!……とにかく、こいつを使うと身体能力がアホみたいに引き上げられて、『エーテル知覚』って呼ばれる超能力も手に入る。骨折くらいはすぐに治るようになるしな

ザイロ:へーえ。勇者らしくなかなか死ねないってわけだ

――ザイロさんも質問にお答えください。どのようにして魔王と戦っていますか?

ヤシロ:そうだぞ。人の手の内ばっかり探りやがって。あんたもさっさと答えろ!

ザイロ:わかってる。……俺の得物は、ナイフだ。投げナイフなら世界で一番上手い

ヤシロ:ほら出たぞ、自称・世界一が!いやー、他人から聞く『自称・世界一』はホントおめでたいな!録音していいか?

ザイロ:くそ。絶対に言うと思ったぜ……それと聖印だな

ヤシロ:待った。投げナイフ世界一のくだり、もう少し馬鹿にしていいか?

ザイロ:黙れ。……聖印は、俺たちの大陸じゃ文明の根幹技術だ。蓄光塗料で刻んだ特別な印が、熱やら稲妻やらを『召喚』する。俺の体にも刻まれてるやつだ

ヤシロ:あんたらの世界の科学ってやつか?ほとんど魔法だな

ザイロ:そんなところだ。それから、あとは……《女神》がいる

ヤシロ:大きく出たな。神様か。俺は嫌いだね、当てにならねえし、見たことねえし

ザイロ:俺は信じてる。見たこともあるし、一緒に戦ってる……話が逸れたな。こっちの世界の《女神》は、色々なものを召喚する。異世界の兵器だとか、英雄だとかをな。俺が契約した《女神》は、剣の《女神》テオリッタだ

ヤシロ:あんたも契約してるのか……いや、待てよ。《女神》殺しのあんたが?

ザイロ:ああ

ヤシロ:あんたは《女神》を殺したから、勇者刑になったんだよな?

ザイロ:ああ

ヤシロ:じゃあ……なんで?

ザイロ:色々あったんだよ

ヤシロ:こいつ、大雑把すぎる。周りのやつが苦労してるだろうな……

ザイロ:説明するとアホくさいし、面倒くさいんだよ……そう言えば、お前がホントに剣の達人なら、テオリッタは喜ぶかもな。俺は正直、剣術はあんまり上手じゃない。もう少し使えるやつが部隊にいたら役に立ちそうだ。入るか?

ヤシロ:ここまでのあんたの説明聞いておきながら、『入ります宜しくお願いします』ってやつがいたら顔を見てみたいもんだな

ザイロ:一人だけいる。顔を見ても腹立つだけだぞ

――次の質問です。お二人が勇者として戦うにあたって、どのようなトレーニングをされていますか?

ヤシロ:ンなもん……色々だよ。筋トレに有酸素運動、あと剣術。技術ってのは、使ってないと鈍るからな。面倒だけどやるしかない

ザイロ:そこんところは、同感だ。そこんところだけはな。……ただ、ナイフ投げは一人でも練習できるんだが、格闘や剣術はな……相手がいない

ヤシロ:は!悩みだけは一人前だな、あんたも。俺も剣術の練習台になる相手が少なくてな。さっき言った自称・弟子どもはまだまだ相手にならねえしな

ザイロ:訓練相手なら、お前には勇者仲間がいるって話じゃねえのか

ヤシロ:あ?あの辺の連中とせっかく顔合わせたなら、カードで遊ぶに決まってんだろ。何が悲しくて仕事のための訓練なんてしなきゃいけねえんだ。……っつーか、それを言ったら、あんただって部隊の仲間がいるだろ?

ザイロ:どいつもこいつも訓練の相手としちゃ不適切すぎるんだよな。腕が立つやつは人格が終わってるし……。ツァーヴとかジェイスとかは俺が懲罰勇者だからって、本気で殺すつもりで来る。せめて、タツヤとまともに意思疎通ができればいいんだが……

ヤシロ:タツヤって、いきなり普通の名前が出てきたな

ザイロ:何千年も前から懲罰勇者やってるって噂なんだが、死にすぎて記憶も自我も残ってねえんだ。戦えって言えば、周りに動くものがなくなるまで斧を振り回すようなやつだ。歩兵としては最高なんだが、加減ができねえ

ヤシロ:ってか、それって……いや、まあ、別にいいか……

――それでは、仕事から少し離れて、プライベートについて質問します。

ヤシロ:おっ。やっと俺の得意分野だな

ザイロ:俺、懲罰勇者だから、プライベートとか存在しねえんだけど……

――お二人の休日の過ごし方や、趣味について教えてください。

ヤシロ:いい質問だな!友達と酒飲んでメシ食って、カードゲームだ!『七つのメダリオン』ってゲームがいま一番アツい。いや!いまじゃねえな、ずっと永遠にアツい。……ま、たまにはダーツとかビリヤードとかもやるけど、基本はカードだな

ザイロ:そうかよ。いい身分の生活してやがる

ヤシロ:ハハハ!羨ましいか。ビールとピザとカードゲーム!これ以上に大事なことがどこにある?まさに善なる世界ってやつだな

ザイロ:カードゲームって、そんな楽しいのか?俺にはよくわからんが……

ヤシロ:超楽しい。お前も始めてもいいぞ。そしたらボコボコにしてマウントとってやるから。人殺しの腕で勝ってもなんの自慢にもならねえが、カードで勝てばいくら自慢してもいいからな

ザイロ:マウントとるのが目的になってんじゃねえか。性格悪いな、こいつ……

ヤシロ:なんとでも言え。俺はそのうち勇者なんて仕事から足を洗って、プロのカードゲーマーとして世界に羽ばたく予定なんだ

――ザイロさんはたしかにプライベートが存在しないようですが、趣味をお持ちだと聞いています。

ザイロ:ああ……詩だよ。詩が好きなんだ。読むのも作るのもな

ヤシロ:えっ。なに?詩?相手の息の根を止める方の『死』じゃなくて?

ザイロ:その手のクソつまんねえ冗談を言ってきたやつはお前で五人目だ。別にいいだろ。俺が詩を好きだって、何か問題あんのか?ああ?

ヤシロ:おおー、こわっ。へへへへ!とても詩が得意そうなツラには見えねえな

ザイロ:ほっとけ。それでも好きなんだよ。いまとなっちゃ、他に趣味らしい趣味なんてできねえからな……。懲罰勇者になる前は、狩りもよくやってたんだが、いまは無理だ。あとは楽器、鍛冶の真似事……色々やったな。あとは親父殿の影響で、生物観察とか

ヤシロ:けっ。なんか、いいとこの坊ちゃんって感じがするな。気に入らねえ。勇者なんかをやってるってことで、いまのくだりで喧嘩は売らないでおいてやるよ

ザイロ:お前、ことあるごとに恩着せようとしてくるな……

――続いて、お二人が嫌いなもの、苦手なものについて教えてください。

ヤシロ:なあ。こいつ、俺たちの弱点を探ろうとしてねえか?

ザイロ:かもな。俺の弱点なんて知ってどうするんだって感じだが

ヤシロ:あんたは別にいいかもしれねえけど、俺はいずれ『七つのメダリオン』でチャンピオンになる男だぜ。苦手なデッキとか分析するつもりなのかもしれねえじゃん

ザイロ:とんだ誇大妄想だな……まあいい。俺が苦手なのは騒がしいやつ。うちの《女神》様のことも最初は苦手だったよ。あとは『肉麩』。行軍食料だ、クソまずいんだよ

ヤシロ:は!真面目でつまんねえやつだな。俺はビールとピザが怖いね!あー、いま目の前にビールとピザがあったら泣いて命乞いしちゃうなー!

ザイロ:俺が真面目でつまんねえなら、お前は不真面目なうえにつまんねえな。正直に言え。そうじゃねえと解放されないかもしれないだろ

ヤシロ:かもな。だんだん、この状況にも腹が立ってきたけど……俺が嫌いなのは人殺しだね

ザイロ:自己評価が高いのか低いのかはっきりしろ。自分の仕事も否定してんだろ、それは

ヤシロ:そりゃあ人殺しの中じゃ、俺はトップクラスだよ。超一流だ。負ける気がしねえ。だが、それがなんだってんだ?『俺は人殺しの天才だ』って、世の中に大声で宣伝できるか?俺は恥ずかしくて無理だね

ザイロ:ンなもん知るかよ。ただ……人殺しの技術だって、俺は意味のないことだと思ってない。世の中には悪いやつもいる。戦うしかない状況もある。そういうときに、戦えないやつを守る仕事は、誰かがやらなきゃならないもんだろ

ヤシロ:あんた、つくづく悲観的なやつだな

ザイロ:軍人だったからな。その程度の初歩的なことは誰でも考える。なんなら、もう少し説教臭い話もしてやろうか?

ヤシロ:……ああ。いま、もう一つ嫌いなものが増えたぞ。説教臭いことを言うやつだ。同業者にはいないタイプだな。ンな説教してる間に死ぬから。もしかして、あんたも勇者に向いてないんじゃねえか?やめたら?

ザイロ:やめられるもんならな

ヤシロ:あっそ!だろうな。救えねえな~

――プライベートについて、さらに深く踏み込んだ質問を行います。お二人の女性関係についてお聞かせください。たしか、ヤシロさんは複数の女性から慕われており、ザイロさんには婚約者がいらっしゃると伺っています。

ヤシロ:……なあ。お互いの精神的な健康のために、提案がある

ザイロ:奇遇だな。ちょうど、思いっきり暴力を振るいたい気分になってきたところだ

ヤシロ:おーい!変な声に言っとくぞ。まだその質問を続けるなら、俺かこいつが絶対にお前を殺しに行くけど、どうする?

ザイロ:こいつに任せるのはなんかすげえ不安だから、俺がやる。……その質問、続けるか?

――やめておきます。では、最後の質問です。

ヤシロ:おっ!日和ってきた。もうちょい馬鹿にして遊ぶか?

ザイロ:やめろ、刺激すんな。俺はさっさと帰りたいんだ

――お互いに、同じ勇者としてエールを送り合ってください。

ヤシロ:決めた。こいつ、あとで調べ上げて絶対に殺す。そっちの世界の関係者だったら、あんたが殺せよ

ザイロ:お前に言われなくても、そのつもりだ。それと……

ヤシロ:なんだよ

ザイロ:そう簡単に死ぬなよ。お前、俺と違って死んでも生き返れねえんだから

ヤシロ:その言葉、そっくりそのまま返すぜ。どう考えても、あんたはクソ真面目だからつまんねえ死に方しそうだ

ザイロ:忠告して損したぜ。やっぱりお前は勝手にしろ

――ここで終わりにしておいた方がよさそうです。質問にお答えいただき、まことにありがとうございました。

ヤシロ:ありがとうじゃねーんだよ。二度と呼ぶなよ

ザイロ:次はないからな